オブリーク工法耐力強度実験
明城は独自の地震対策工法としてオブリーク工法を採用しています。
オブリーク工法とは梁・火打材・根太の全てを横架材に斜めに交差一体させて組む、小屋組・二階梁組の軸組工法です。一般的な工法と比べ、耐力(=曲げたりねじったりする力に耐えられる力)が優れていることはわかっていましたが、耐力の強度・計算根拠がないために構造計算ができない状態でした。
そこで今後は構造計算ができるように、岐阜県立森林文化アカデミーの小原勝彦博士の協力でオブリーク工法の耐力強度を実験データから得ることにしました。
実験は、6月21・22日の2日間にわたって行われました。
実験供試体名 | 特徴など | 床倍率 | 比較倍率 |
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MNN | 一般的な軸組工法、軸材のみ | 0.48 | 1 |
実験供試体名 | 特徴など | 床倍率 | 比較倍率 |
---|---|---|---|
MNN | オブリーク工法、軸材のみ | 2.24 | 4.7 |
実験供試体名 | 特徴など | 床倍率 | 比較倍率 |
---|---|---|---|
MNN | オブリーク工法+厚さ40mmの幅板(杉材) | 4.02 | 8.4 |
耐力強度は床倍率と呼ばれる値で評価されます。実験の結果、それぞれの床倍率は上の表にに示したとおりです。オブリーク工法(実験供試体MSN)は一般的な軸組工法(実験供試体MNN)の床倍率の4.7倍であるというデータが得られました。
オブリーク工法の耐力が優れていることが、証明されました。
一般的な住宅には一般的な軸組工法に厚さ24mmの合板を貼った工法が採用されていますが、明城はオブリーク工法に厚さ40mmの杉板を貼った工法を採用しています。
今後はこの実験データを活かして、さらによい家づくりに努力していきたいと思っています。
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