埋立柱工法耐力強度実験
11月8・9・10日に岐阜県立森林文化アカデミーと共同で、埋立柱工法の耐力実験を行いました。 伝統的木造軸組工法において差鴨居工法というものがあります。これは和室~和室など柱と柱の間隔が大きい間取りで揺れを防ぐ工法です。この工法は木材(柱・胴差・鴨居)を精密に加工・組付けしなくてはならず、高い技術と多くの手間を必要とします。
この柱と柱の間隔が大きい間取りにおいて、時代とともに進化した道具や工業製品を用いて工法を簡素化し、差鴨居工法と同等以上の強度をもたせようというの が、埋立柱工法です。差鴨居工法と同等以上の強度をもたせることができれば、一般個人住宅を安価に供給でき、建築の設計の自由度の幅も広がります。この埋立柱工法の耐力強度を数値化して差鴨居工法の強度と比較することが、今回の実験の目的です。
実験の結果を表にまとめました。最大耐力という点では、埋立柱工法は差鴨居工法のおよそ5倍であることがわかりました。また柱が太いほど強度も大きくなることもわかりました。
一般的工法 (足固め仕様) 差鴨居なし |
一般的工法 (足固め仕様) 差鴨居工法 |
埋立柱工法 | 埋立柱工法 | |
---|---|---|---|---|
仕様 |
柱 120×120 梁 120×300 |
柱 120×120 梁 120×300 差鴨居 120×300 |
柱 200×200 梁 140×300 |
柱 120×120 梁 120×300 |
最大耐力 (kN) |
6.36 | 10.72 | 49.60 | 11.84 |
壁倍率 | 0.63 | 0.87 | 3.72 | 0.98 |

土台・束・大引きの一般的工法

鴨居工法

埋立柱工法

埋立柱工法
追加実験
2007年1月30・31日に岐阜県立森林文化アカデミーと共同で、埋立柱工法の追加実験を行いました。埋立柱工法の耐力強度実験を繰り返し行い、平均値で耐力を確定することが目的です。
実験の結果を表にまとめました。ばらつきを評価した壁倍率は4.13となりました。
筋違を入れる一般的な耐力壁(両筋違耐力壁)の壁倍率は4.0、合板を貼る耐力壁(構造用合板耐力壁)の壁倍率は2.5です。
新工法・埋立柱工法を採用することにより、筋違を入れなくても耐力を確保できることが、実験結果から実証されました。1階を車庫にして居住部分を2階にあげる住宅や、昔ながらの田の字型の和室の間取りなど、壁のいらない木造軸組工法の確立に1歩近づくことができた言えます。
埋立柱工法 | 埋立柱工法 | 埋立柱工法 | |
---|---|---|---|
仕様 |
柱 200×200 梁 140×300 |
柱 200×200 梁 140×300 |
柱 200×200 梁 140×300 |
最大耐力 (kN) |
59.52 | 50.97 | 54.12 |
壁倍率 | 4.74 | 3.95 | 4.24 |
壁倍率
平均値 | 4.31 |
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ばらつき評価 | 4.13 |



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