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大学との研究・実験

木材破壊実験

木材の破壊実験


米松をはじめとする輸入材を使わず、すべて三河材で家づくりをするためには、解決しなくてはならない問題があります。米松は一般的にたわみにくく頑強であるといわれています。三河材では強度が足りないのでは?ということです。

三河材が米松に比べ、じゅうぶんに強い。あるいは何か簡単な対策をすることによって同程度の強度が得られるということを証明できれば、この問題は解決できます。

そこで名古屋大学大学院生命農学研究科の佐々木康寿助教授にご協力をいただき、2006年3月23日(木)24日(金)の2日間、新城の愛知県林業センターにて木材の破壊実験をしました。

使った木材は米松・三河産桧・三河産杉の3種類。合計で70本の木材を使いました。米松は高温乾燥したものを、桧・杉は高温乾燥・30日自然乾燥・ 180日自然乾燥したものを用意し、それぞれたわみの大きさと強さ(破壊点=どれくらいの力で破壊するか)を測定しました。


佐々木助教授(中央)

佐々木助教授(中央)

実験装置

実験装置


上方から2点に力を加えます。

上方から2点に力を加えます。

「ねばり」がある木材はたわみながら

「ねばり」がある木材はたわみながら


実験の結果、三河材(桧・杉)は強さという点では米松に劣っていないことがわかりました。米松には見られない特長もありました。それは「ねばり」というものです。


破壊点に達した後、急激に折損・損壊してしまうものは「脆い」と判断できます。(ぽきっと折れてしまう感じ。)逆に破壊した後、すぐに崩壊せずに徐々に 強さが低下していくもの(ダメージを受けつつも完全に折れるまでに手間がかかる、という感じのもの)は、「ねばり」があるといえます。

米松は脆く、三河材(桧・杉)には「ねばり」があるという結果が得られました。たわみについては」通説どおり、米松のたわみにくさ(力を加えることに よっておこる変形が少ない)を示す結果となりました。しかし、たわみの大きさや強度というものは、木材の断面積で対応できることを佐々木助教授からご指導 いただきました。三河材(桧・杉)も断面積を大きくするなどして対応すれば、たわみの大きさを米松並みにできるということです。

三河材(桧・杉)が米松に比べじゅうぶん強い。そしてたわみについても簡単な対策で同程度におさえられることが確認できました。構造材をすべて三河材(桧・杉)で、ということが実現できそうです。


榊原社長は2日間とも参加しました。

榊原社長は2日間とも参加しました。

実験に使用した木材(一部)

実験に使用した木材(一部)


詳しい実験の結果は下記URLにてご覧いただけます。


名古屋大学学術機関Repository 


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